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 「紳士遊戯」と「贋作遊戯」/赤城毅/光文社(カッパノベルズ)

昭和初期を舞台にした、大がかりな詐欺や騙し合いをテーマとした、いわゆるコンゲーム小説のシリーズ。友人に勧められて読み始めたのだけど、気がつけば一気に読んでしまっていた。大がかりな仕掛けもさることながら(本来このテーマならこっちがメインだけ…

 「ダーウィンの箱庭 ヴィクトリア湖」

東アフリカにあるヴィクトリア湖での、世界でもあまり類を見ない短期間での進化過程を著者自身の5年間にわたるフィールドワークと重ねながら語られる、なかなかユニークな本。 ただし、内容は面白いという話ではあまりない。シクリッドフィッシュ(現地名:…

 「ロリコンフェニックス 1 (1)」/松林悟/富士見書房(角川コミックスドラゴンJr.)

す、すごい…。出てくる人間、ニンゲン、みんな変態だよ…。美幼女を(勝手に)守る男たちって…なんて設定だ…。あ、ありえない…他に言いようがないけど、お、おそろしい…(たぶんほめてる)。ロリコンフェニックス 1 (角川コミックス ドラゴンJr. 103-1)作者: …

 「勝負勘」/岡部幸雄/角川書店(角川oneテーマ21(新書))

ある種競馬と関係ない本だと思う。岡部さんは天才ではないけど凄い人ではあったと思う。どう凄いかというと、人間として尊敬できるような。まあ、エピソードとしては、競馬に興味を持っている人なら知ってるよという感じだと思うけど(時代的に知らないエピ…

 「観覧車物語―110年の歴史をめぐる」/福井優子/平凡社

おそらく日本に他にはいないのではないかという、観覧車研究家の集大成。なんか書店ですごく気になって一目惚れし購入したのですが、サイズがサイズだけに積ん読状態が続いていたのですが、近距離乗り物乗り続けの仕事の間に読んでしまおうと思って。これが…

 「変身」/東野圭吾/講談社(講談社文庫)

なんて恐ろしく怖いんだろう、想像が働いて落ち着かなくなってしまうのが…。まあ、実際できるのかというのは別として(それを言い出すと面白くなくなる。それに、話としてはわかりやすいからいいと思う。)、読んでて気味悪く、救いのない終わり方になってい…

 「てとろどときしん―大阪府警・捜査一課事件報告書」/黒川博行/講談社(講談社文庫)

なんとなく書店でミステリに飢えて購入した。黒マメコンビが活躍する人気シリーズの短編集という感じ。大阪府警の刑事2人が、実際は警察の調査というより私立探偵のように首を挿み、掛け合い漫才のように話を進めていく。なんというか私がちょうど学生時代…

 「将軍様の鉄道 北朝鮮鉄道事情」

この前、東京滞在時に発見したときは、気になりながらもスルーしたのだけど、結局気になって帰阪時に購入。よくある北朝鮮の裏ネタ本かなぁと思っていたのだけど、いわゆる思想本などのたぐいとは違う、ある種異色なものと言えるかもしれない。読み出すとな…

 「東京検死官」

警視庁勤務時代、3,000を超える死体の検死に立会い、検死の神様と呼ばれた芹沢常行氏。氏との対話と克明な「臨場日記」から、現役時代に携わった事件を振り返っている。 普段ミステリーを読む人間だからか(また、最近法医学系も流行だからなのか)、「検死…

 「僕と先輩のマジカル・ライフ」_旅先の本棚(3)

最近、一般文庫もラノベ風な表紙になってきてるのが多いなぁ、と思ったこの本。まあ挿絵とかはないんですけど。正直なところ、手に取った理由は恩田陸の解説か。 ジュブナイル作家の一般向けの軽いミステリーという感じなのでしょうか。あとがきにあるように…

 「父・宮脇俊三への旅」_旅先の本棚(2)

鉄道紀行作家・宮脇俊三氏の長女・灯子氏が、作家生活と父と子の想い出などを描かれたもの。この本を読んでいると、名文筆家である宮脇氏の、著書では語られなかった裏側、というか普段の姿・エピソードがとてもよかった。「孤独な旅」を連想させる宮脇氏の…

 「“文学少女”と繋がれた愚者」_旅先の本棚(1)

野村美月の「文学少女」シリーズ3作目。回を増す毎に内容が安定してきたので、とりあえず読みやすくなった。伏線が回収されてき出したというのもあるけど、話しの流れにうまく強弱がつき、読ませるところと流すところがはっきりしたのもあるかも。毎回、文学…

 「タワー 内藤多仲と三塔物語」

大阪・本町のINAXギャラリーで「タワー -内藤多仲と三塔物語- 展」というのをしていると友人に教えられ、ちょっとのぞきに行ってきた。で、なかなか興味深かったのでブックレットを購入。 東京タワー、名古屋テレビ塔、そして大阪・通天閣と、3大都市に並ぶ…

 はてな年間100冊読書クラブ その2

昨年1年間のまとめと、今年分の参加申請をしてみる。 まとめ リスト化してみた。 月 J F M A M J J A S O N D 計 buy 19 22 48 37 44 24 10 27 33 29 17 39 349 read 6 32 40 42 19 16 14 21 20 18 19 36 283 memo 6 23 13 10 6 0 7 7 7 12 6 7 84(※104) 結…

 旅先の本棚、病床の本棚、通勤途上の本棚 82〜

「ハチミツとクローバー」(9)・(10)/羽海野チカ/集英社(クイーンズコミックス) 完結してるのは知ってたけど、読む間が無くてというのとなんとなく読みたくなかったのでしばらく放置してた。たぶん続きが読めなくなるのが残念だったからじゃないかな。ま…

 旅先の本棚、病床の本棚、通勤途上の本棚 78〜

うーん、今年は100冊無理かなぁ…。単純に読んでる冊数では超えてるけれど。かといって、今から無理矢理更新するのも悔しい、というかそんな余裕はねえ!よなぁ…。 「廃用身」/久坂部羊/幻冬舎(幻冬舎文庫) 高齢者医療をテーマとした小説。まるで現実にあ…

 旅先の本棚、病床の本棚 その2

「本棚探偵の冒険」/喜国雅彦/双葉社 (双葉文庫) ずっと読みたいと思いつつ買い損ねていたもの。本好きというか本フェチ、なんていうかスゴイ!本の中身とかどうとかではなく、もうひたすらガワや書籍の形態に目がいっちゃっているというあたりは最高に…

 旅先の本棚、病床の本棚 その1

「切り裂きジャック・百年の孤独」/島田荘司/文藝春秋(文春文庫) なるほどな、と思わず納得できる説明でおもしろかったという反面、後半にさしかかるぐらいからの名探偵らしき人間によるドタバタ騒ぎの展開は???となってしまった。基本的に島田荘司の…

 最近の読書メモ 071

「親と子の大学受験ガイド」/丹羽健夫・服部周憲/文藝春秋 著者は元河合塾の理事と、現在河合塾の教育情報部長という、予備校のデータバンクのお膝元にいる人たち。仕事の関連で読んだ本なのですが。結局、今の受験生の大学志望って、自分のやりたいことよ…

 最近の読書メモ 069〜

「中国世界遺産自由旅ガイド―絶対得する!!海外個人旅行」/下川裕治・「格安航空券ガイド」編集部/双葉社 中国って、あまりにも広大すぎて、周遊するとかキリがなくてできないという感じ。最近、いろいろと政治問題もあって、大陸の方に足を向けることがな…

 最近の読書メモ 064〜

「名探偵の掟」/東野圭吾 /講談社(講談社文庫) 東野圭吾って結構意識的に避けていたところがあるのですが、まあお薦めもあったので一度読んでみようと。 なんていうか、最近の新本格ブームを逆手に取ったようなシニカルさは楽しめるんだけど、そこまでし…

 旅先の本棚 その2

最近、「旅先の…」と名付けているのは、普段に大長編ものを読み進めていて他の本がさっぱり読めてないからなのです。 「サルまん 21世紀愛蔵版」上巻・下巻/相原コージ・竹熊健太郎/小学館 懐かしい…。うわぁ、スピリッツの連載も読んでたし、糞デカかった…

 旅先の本棚(前半)

「ダ・ヴィンチの遺言」/池上英洋/河出書房新社(KAWADE夢新書) 「ダ・ヴィンチ・コード」ブームで大量にでた関連本の中でも、これはレオナルド・ダ・ヴィンチという人間自身を取り上げられています。マルチなエンターティナーのように語られていて、実は…

 最近の読書メモ。

「ロミオとロミオは永遠に」/恩田陸/早川書房(ハヤカワ文庫JA) ファンタジー?SFマガジンで連載していたらしいのでSF?な、学園モノジュヴナイル小説です。設定はかなり異色ですが。 なんというか20世紀サブカルチャー満載って感じで描かれていて、各巻…

 読んだ本メモ。

最近読む本が減っている気がする。なんだか時間が足りないんだよなぁ。そんなわけで、読書メモも停滞中な訳ですが、たまには簡単にでも。 「観光コースでない台湾―歩いて見る歴史と風土」/片倉佳史/高文研 個人的には大好きな旅行先である「台湾」という場…

 ひさびさの読書メモ 054

「インドとイギリス」/吉岡昭彦/岩波書店(岩波新書) もう30年以上前の本なのですが。 「アジアとヨーロッパ」の近代史を端的に理解するための好書という感じ。筆者が実際にインドを旅した話に合わせて、イギリスがいかにインドから搾取してきたのかとい…

 旅行中の読書メモ、その2。

「暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで」/Simon Singh/青木薫 訳/新潮社 これは面白かった。暗号学の歴史書とでもいうのか。初期の文字置換法から今まさに使用している公開鍵暗号、はてはロゼッタストーンやヒエログラフの解明まで、暗号作成者と…

 旅行中の読書メモ、その1。

「メビウス・レター」/北森鴻/講談社(講談社文庫) 梅田紀伊国屋書店のPOPに惹かれて購入したまま、積ん読状態だったのを引っ張り出してきた。初読だったのです。 はじめから大きく2つの事件が平行して動いているように感じるので、人物には気を付けて…

 読んだ本メモじわじわと更新するよ 050〜

「太陽の塔」/森見登美彦/新潮社(新潮文庫) うわぁ、痛い! なんだこれ!って思わず声を上げてしまいたくなる恥ずかしさ。かなりいけてない大学生生活、もうあきれ返るほどのフラれ男子のウジウジさ全開で、かなり内容が無く(褒め言葉)だらだらと日常…

 ひさびさの読書メモ。047〜

この前の「ラノベ強化合宿・四国珍道中」に読んだ本たち。って、まだそこ書けてないけど。 「さよなら妖精」/米澤穂信/東京創元社(創元推理文庫) 1991年4月に始まる、遠い国からやってきた、ある「妖精」の話。 謎解き要素は散りばめられているけれど、…