最近の読書メモ。

「ロミオとロミオは永遠に」<上><下>／恩田陸／早川書房（ハヤカワ文庫JA）　

　ファンタジー？SFマガジンで連載していたらしいのでSF？な、学園モノジュヴナイル小説です。設定はかなり異色ですが。
　なんというか20世紀サブカルチャー満載って感じで描かれていて、各巻末にサブカル辞典までついている。懐かしいっていうか、うわぁばかだなぁっていう面白さというのはあるんですが、結構これ知ってるよな、と思ってしまうのは、項目がメジャーなのではなく、それなりに歳を経ているからか、マニアックな項目に通じているということか。いつもの恩田陸の郷愁感というのとは、少し違った観点
　若干ネタばれくさいですが、ハッピーエンドかと言えばそうでもなく（っぽいんですけどね）。未来の監視社会から逃れた先が高度成長期ど真ん中だというのは、逆に皮肉的だという気がしたのだけど。
　タイトルがよくわからない、著者自身もなぜこのタイトルになったかの理由がいまだにわからないようなことを書いていたけど、恩田陸が描く男子高校生の青春小説だと思えば、なぜかピッタリな気がする。まあ、ホモっぽいなぁ？とか思っちゃったりするわけですが。
＜はてな年間100冊読書クラブ　057/100＞