「勝負勘」/岡部幸雄/角川書店(角川oneテーマ21(新書))

 ある種競馬と関係ない本だと思う。岡部さんは天才ではないけど凄い人ではあったと思う。どう凄いかというと、人間として尊敬できるような。まあ、エピソードとしては、競馬に興味を持っている人なら知ってるよという感じだと思うけど(時代的に知らないエピソードはあった)、そこから人生論など語られても…という気もしないではない。一般論的な置き換えじゃなく、それは「なんといおうと岡部幸雄だったからだ」という視点がどうもうまく処理されすぎている気がする。書籍のシリーズ的にそんな方向にされたのか。まあ、かといって岡部幸雄に傷が付くわけでもガッカリするわけでもなく、「馬優先主義」を掲げられ38年間の人生を捧げてこられた競馬界というものでの、生活と心意気がよく感じられました。個人的にはもっと教訓本みたいな感じじゃないもので読んでみたいかも。

勝負勘 (角川oneテーマ21)

勝負勘 (角川oneテーマ21)

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