近代化遺産「海上保安庁佐世保海上保安部 針尾送信所無線塔」



 仕事である*1大学に行った帰り、車窓からこの頭が見えた瞬間に同行者そっちのけで思わず近くまで見に行った、一度は見ておきたかった近代化遺産です。
 この針尾送信所無線塔とは、旧日本海軍が 1918年〜1922年にかけて設置したもので、高さ130m強の鉄筋コンクリート製の塔が正三角形を構成するよう配置されているかなり大規模な通信施設・アンテナでした。第2次大戦後も1997年まで実際に使用されていたといい、今でも倒壊する危険性が少ないほどしっかりとした建造物だとか。国道から逸れてかなりわかりにくい麓路をノロノロと走らせる事1km強、突然現れるこの柱(としかいいようのない建造物だ)の圧倒的な迫力はなんともいいようがない。こんな柱を登るとなるととんでもなく大変なんだろうなぁ、などとのんびり考えられるのはこのご時世だからとも言える。こういった施設の保存は、メンテナンスなどを考えるとかなり難しいのだろうと推測。とはいえ「ニイタカヤマノボレ」の伝説*2もある立派な戦争史跡だと思うので、何らかの形で保存・公開、語り継がれていくことを望みます。

*1:「ある」もなにも先の記事に出てくる…

*2:太平洋戦争開戦の出撃命令である「ニイタカヤマノボレ」を発信した送信所のひとつとも言われているが、史実は定かではないらしい。