ポーランド・クラクフ・バリチェ/ヨハネ=パウロII世国際空港<MPL IM JANA PAWLA II

KRAKOW-NALICE>と鉄道アクセス

 首都ワルシャワショパン空港なら、クラクフヨハネパウロII世、人名がついた空港でした。前ローマ法王ヨハネパウロII世がポーランドクラクフ(正確にはこの近郊)の出身だとは知りませんでした。最初着いたときは、英語表記でJohn Porlってコイケヤスコーンか?などと罰当たりな事を考えていた私。教会の力は絶大で、旧市街地の一番いい場所には全て教会が建っている、というわかりやすくも複雑な歴史が垣間見られたのですが、宗教事情はとりあえずおいといて、ヨハネパウロII世はとても人に愛されるやさしい顔をしているなぁとは思いました。観光都市の空港の顔としてはよい感じかもです。同じ地元出身の有名人でも、コペルニクスとかになるとちょっと堅い感じがしますしね。


 空港から市内へは、タクシーでも日本円で2,000円程度で行けますが、路線バスと専用鉄道線でも簡単にいくことができます。帰りは、クラクフ中央駅からの空港シャトル列車に乗ってみました。クラクフ中央駅の1番ホーム(年中工事の街クラクフらしく、この駅もホームも半分工事中でしたが)から発車します。10分ほど前に行くと、既にディーゼル車がうなりを上げてました。ホームより床が低い連接超低床車が止まっています。他は電化されているのに、空港線だけ非電化?それもなんだか路面電車のような。なんだこれ?と思いつつ、行き先がバリチェ空港行になってることを確認して乗車。やたら愛想のいい車掌のおばちゃんが、運転士と言い合いしているなと思ったら、発車時間が過ぎてるけど、遠くから走ってくる客がいるので待ってやれと言っているらしい。適当だけどアットホーム、うーん田舎だなぁ。


 列車は昨日オシフィエンチムからの帰りに通ったルートを、直通・専用列車なので、途中の駅にも止まらず電車より快調なハイスピードで走る。と、2・3駅が過ぎたころに急にガクンとスピードを落として止まる。そして、分岐点をそろそろと抜けると、そのままスピードを上げずに様子見しながらのようなスピードで進む。本線から分かれると同時に、強烈な横揺れ・縦揺れにおそわれる。時速は人が走るのと変わらないくらい、までゆっくりになっているのに、保線工事してないんじゃないか、まるで貨車みたいで、列車のバネが壊れたか、というぐらい。おまけに、踏切が近づいたら、丘の農道のような道ばっかりで、人も車もいなさそうなところでも、止まるかというスピードまで落とし、警笛鳴らし、車の通行がないのを確認してまた動き出す。そうか、ポーランドでは列車が踏みきりで一旦停止するんだ〜ってそうじゃなく、これ、空港への貨物線をそのまま転用したんだろ?人を運ぶ路線じゃないぞ。と、10分も走ると線路端にバスの停留所が見える、ところに止まった。あれ、もう空港?と思うと、ここから200mくらい離れた空港ビルまではバスで送迎してくれるらしい。乗り換え、ホームやく5歩で完了。これくらいなら乗り換えもそんなに苦じゃないか。列車からの皆乗り換えたことを確認してバスは出発。角を曲がってすぐ、というぐらいで、ほんの2・3分で空港ターミナル正面に到着。合計約20分。行きのタクシーが約30分、路線バスだと4〜50分かかるのだから、とりあえず速さは一番。って、あれで速かったのか?

 今年の7月から始まったという、まるで廃線跡のような貨物線?引込線を流用した(と思われる)ちょっとビックリな空港アクセス。まあ、そこそこ人は乗っていたし、ちょっと面白かったので紹介。市内まではおそらく最速だろうし、それなりに利用価値はありそう。