ローカル開催。第49回串木野浜競馬大会

knyacki_j2006-04-16

 久々に2週続けて競馬通い。といっても、皐月賞を見に/買いに行ったわけではないのです。鹿児島県いちき串木野市で毎年行われるお祭り。串木野浜競馬大会に行ってきました。去年行ってきたはるばるアイルランドの砂浜競馬id:knyacki_j:20050901#p2)を調べていたときに、日本でも似たようなお祭りがあることを知って、いけるタイミングを狙っていたのでした。まあ、まさかこんなに早くいけるとは思っていなかったんですけど。


 鹿児島中央駅からJRに乗って約40分、串木野駅からいつ来るかわからない無料シャトルバスを30分待って乗ること10分、日本三代砂丘*1のひとつ吹上浜の北端に位置する照島海岸へ。10時半過ぎに着いたのだけど、お祭り自体は9時半ごろから始まっていたようで、すでに予選が何戦か行われていました。



 馬がまだ輸送機関の主力を成していた昭和33年、地元の荷馬車組合が花見の余興として始めたのがきっかけで、今年で49回目を迎えます。鹿児島はれっきとした馬産地。とはいっても、ご近所からつれてこられた総勢99頭の馬たちは、もちろん軽種馬ばかりではなく、ポニーや輓馬(いわゆる農耕馬)など多種多彩。とはいっても混成で走るのではなく、種類別ではあるのですが。ニュースでは今年は中央のG3レースに出た軽種馬が出ると聞いたのだけど、それらしき馬は見かけなかったな。


 ありがたいことに残念ながら、公式の競馬ではないので馬券は発売されていない。その代わりに、抽選で特産品など総額25万円相当があたる抽選番号つきプログラムが1冊500円で販売されていた。残念ながら外れてしまったのだけど(こんなとこでも馬券下手が!?)、商品は電化製品やお酒、温泉入浴券、マグロなどがずらり。そ、そんなの、当たっても困ってたんだから!(まあ負け惜しみですけど)



 午前中は予選。午後は予選で組分けされたコースごとの決勝戦。といっても、予選はすごいスピードで駆け抜けたのに、本選の時にはすでにやる気"0"な馬、逆に本線になると一気にごぼう抜きしていく馬など、さまざまです。レース自体も適当で、どこから録音したのか某中央競馬のファンファーレが流れ、スタート地点に馬がすべてそろった時点でタイミングを見て旗を振りスタート。フライングする馬がいる一方で、余所見をしていて他の馬が点になるぐらいまでちょろちょろしている馬もいたりします。名曲「走れコウタロー」をBGMに、馬の気質もあるのか、ポニーのレースでは、海に飛び込んだり、逆送したり、子ども騎手を振り落としたり、歩きもしないので騎手が手を焼き馬主(お父さん?)に引きずられてやっとゴールまできたり、ともうはちゃめちゃなレース。巨体の輓馬が走ってくると、地響きがしそうな雰囲気だし、サラブレッドは波打ち際を華麗な走りで駆けてくる、といった具合で見ていてほんと飽きない。


 正直、いろいろとあまり手際がいいとはいいがたかったのだけど、でもそんなの誰も気にしていなく、みんなにこにこ。うーん、お祭り、楽しいなあ。昼を過ぎると、同じようなレースばかりで飽きてくるのか、朝からの観戦で疲れるのか、ほろ酔いになるからか、だんだんとお客さんは減っていた。しかし、こんなお祭りを毎年楽しめるなんて、心からうらやましい。砂浜を駆け抜ける馬の姿に魅了されてしまいました。

*1:実は説がいろいろあって、鳥取砂丘のほかは、千葉の九十九里浜、静岡・中田島砂丘などがあげられています。