崇城大学見学会・ヘリコプターから微生物まで。


 本日のお仕事、と言っていいのかどうか。メインイベント、熊本にある崇城大学の学内見学会に参加してきました。崇城大学は元を熊本工業大学といい、戦後復興期に専門学校として立ち上がり、2000年芸術学部設置に伴い現校名に改称、現在は薬学部・生物生命学部・情報システム学部・工学部・芸術学部と少し異色な取りそろえの理系総合大学と発展してきたそうです。と、そうはいってもまだまだ知名度は低く、県内でも山間部に行くと「どこですか、それは?」などといわれているのが悩みとか。私もつい数年前までは存じ上げなかったので人のことは言えません。
 熊本駅からJR鹿児島本線で北へ2駅、崇城大学前駅から斜行エレベーター。熊本城とほぼ同じ高さという丘の上にあるキャンパスはまさに城。ヨーロッパの古城を象った城壁を越えると、いきなり目の前は中華風ゲートに日本庭園。ここは竜宮城かなにかか? そして正面玄関へ向かい、本館ビル天井までの吹き抜けに豪華なシャンデリア、正面に初代学長の銅像がライトアップされるのを見ると素で引いてしまった。正直なところ少しばかりセンスを疑いたくもなるのですが。しかし、この大学のすごいところは建物の奇抜さではなく。情報システム学科の元となる日本初の電子工学科設置、大学内には独自の発電所、昭和51年!にバイオ研究のため設置された応用微生物工学科の研究者養成はJABEE認定のお墨付き、熊本空港のANA研修施設を買い取ったという空港キャンパスは誘導滑走路に直結し世界有数の限りなくリアルな実習が可能、etc.と、実はものすごく教育に対してまじめに取り組まれている。こんなことをいうと失礼だけど、立地が熊本でなくもっと都会といわれるようなところなら、この大学は今よりさらに評価を受けてもおかしくないと思う。教育水準に立地は関係ない、という人もいるでしょうけど、集客力は関係するのですよ。ほんと、夜に大学の方との食事会の時に話されていた、「なんとかうちの大学を知ってもらいたい、そして一度見学にでも来てもらいたいのですよ。見学に来ていただいた方にはすごくいい反応していただけるのです、しかしまず知っていただくことがとても難しいんです。」という言葉が印象的でした。大学を愛しておられる方が運営する、実力のある大学です、崇城大学という名前をまず記憶にとどめていただけたらと思います。これは、仕事からの宣伝話ではなく、実際に見てきた話からの一個人の意見として。