キョダチク御用達?みたいなクルーズでしたよ?『長崎・軍艦島沖遊覧』

 長崎港めぐり遊覧船の軍艦島クルーズというのに行ってきたよ。長崎の近代化の歴史を順番に勉強したという感じでした。近代史跡ファン、巨大建築愛好会的な方にも価値ありだと思いますよ。ちなみに、以下のテキストは、遊覧船の解説を下敷きにしていて、正誤確認とってません(ちょい無責任)。

三菱重工業長崎造船所・本工場(立神工場)


 でけぇ。かつては戦艦「武蔵」、近年では世界最大の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」を焼いた造ったところとか。今は自動車運搬船や海自のイージス艦を製造中だそう。自動車運搬船はボディを造っているところで、(表現はおかしいが)輪切りされた船体が何とも不思議。しかし、周りの景色との立地で考えるからそう大きく見えないのだけど、幾層にも仕切られている輪切り船体、一層ずつ乗用車が入ると思うと相当な大きさであることがわかる。そうだよなぁ、この前横須賀で見たイージス艦もそれなりの大きさだったし、それがちょこんと据えられているドックの大きさたるや。ちなみに、水の浦岸壁のクレーン(写真右のもの)は明治42年建設で現在登録有形文化財に登録されているとか。後でいろいろ調べたら造船所の資料室なんかもあったそうな。行ってみたかったかも。

女神大橋長崎県女神大橋建設事務所)


 長崎湾の一番狭い海域を又に架ける女神大橋(名前が如何なものか)。平成17年末完成予定で作業中だとか。海面からの橋脚の高さが65m、日本丸や豪華客船などでもそのまま下を通れるように造られた高さで、日本第6位だとか。しかし、見たところどっちも山の中からにょきっと延びていて、どこを移動するとき・どういうときに利用されるんだろ、とちょっと不思議な気分。ただ、場所的には長崎の街から外海方向への入口に斜張橋が設置されるのだと思えば、絵にはなるな。実際、開通後にはイルミネーションなども施される予定らしい。しかし、長崎県女神大橋建設事務所、略称が『女神事務所』…。

三菱重工業長崎造船所香焼工場『通称:100万屯造船所』


 よりすご…。立神工場も大きいと思ったけど、規模がまた違う。1972年完成の新鋭工場。ちょうど真ん中の小山の上に風力発電用風車があるのだけど、クレーンの方が圧倒的に大きく、風車はちょこんって感じ。そのダイヤマークのクレーンは、車300台分ぐらいは軽々と持ち上げることが出来るらしい。ドックの長さが1km今は原油タンカーだとかガスタンカーが製造中でした。これほんとに小さく見えるけど相当大きなはずなんだよ?

高島町端島『通称:軍艦島


 長崎港から約45分ぐらい。旧 日本海軍の戦艦「土佐」に形が似ていることから、軍艦島と呼ばれるようになった、正式名称長崎県高島町端島。日本の近代化を支えてきた海底炭坑の島、今は立入禁止の廃墟の島です。伊王島・高島の横からだんだんと島影が見えてくる時に、一種異様な感覚に襲われる。周りの島が緑に囲まれた小山なのに対して、ここだけビル群の固まりにしか見えない。風雨にさらされ、それでもこれだけ建造物が残っていることが怖くも感じます。

 NPO軍艦島世界遺産にする会」などあり、保存に向けて活動の動きがあるそうですが、世界遺産なのかはさておきとしても、日本の近代化の遺産として残す価値はあるものと思いました。立入禁止であるにもかかわらず、一部腐食崩壊した西北側護岸が絆創膏を貼ったように修復されていることから、ただ放置しようということではないようですし。
 あと、あんまり関係ないですが、びっくりしたのが、端島沖をぐるっと遊覧船で一周するんですが、ずっと京ぽんのアンテナが圏外になってなかったこと。まぁ微妙に1〜2本だったり、ネットにつなごうとすると圏外になったりしていたのですが、一番高島寄りに停泊していたときは繋がりましたよ。なんとなく話だけでは「絶海の孤島」とイメージしがちだったんですが、実際はさほど周りの島・半島から遠くない位置なんですね。こんなとこでもPHSが使えるとは。
 もひとつ。はてなダイアリークラブ巨大建築愛好会の写真が軍艦島だったとは。ちょっとはてなグループとかのぞいてみようかな、などと思ったり。