西宮名塩ニュータウンの斜行エレベーター


 中国自動車道を走ってるといつも気になっていた西宮名塩の駅前と山頂のニュータウンを結ぶ斜行エレベーター。たまたま下みちを走っていて近くを通りがかったので寄ってみた。
 遠目に見るとシールド式のケーブルカーにしか見えないけど、乗ってみるとどう見てもただのエレベーターという不思議構造物。平成3年頃にできたJR西宮名塩の駅前から歩いて2・3分、道路をくぐったところに乗り場があるのですが、別に公共の交通機関でもなんでもないので看板があるでもなく、ただ少し広くなった広場の右と左に、緑と赤に塗られたエレベーターが1基ずつ寄り添い、上矢印のエレベーター呼びボタンを押してぼぉっと待つこと数分でやってきます。呼びボタンが別々にあるので、動きが併せて制御されているわけではないようで、皆が両方押すのか、私が見たときは同じように上に昇り同じように下に降りていました。うーんそれはどうだ。実際見ていると、休みの日の昼2時頃だったのですが、そこそこ滞留し、そこそこ常時人が利用しているところを見ると、地元にとけ込んでいることはわかるのですが、そこそこの距離もありますし(延長80mとのこと)、朝夕のラッシュ時など正直待っていられるのだろうかという気になりますね。まあ、朝は下りだから、階段を使ってもさほどダメージも受けないでしょうけど、帰りの昇りはちょっといやだなぁ。
 ぼーっとニュータウンを眺めていると、結構個性的な建物が多く、このシンボルでもある斜行エレベーターも含め、計画的に作り上げられた近未来住宅都市であることがよくわかります。しかし、それが成功しているのかどうかは今となっては疑問かも、と言う気もします。個人的には興味深い建造物(乗り物…とは言わないよなあ)だとは思いますが、この街に住みたいかと尋ねられれば「No」と言うんでしょうね、たぶん。