読んだ本 035〜
「ピピネラ」/松尾由美/講談社(講談社文庫)
なんていうんだろう、ミステリーとファンタジーが融合したような話か。「抑圧された自分」という形、この前の西澤保彦のシリーズとはまた別の面からのジェンダー論であるのかも、などと思ったり。その立場・状況によって、どちらがよいというのではないような気がするのだが(あ、この本と前の本、という意味ではなく、語られてるテーマとその結論についてだけど)、いろいろな「檻」か。だんだん読み進むのが重たくなり、読後感が決していいとは思わないけれど、何か考えさせられるような。
<はてな年間100冊読書クラブ 035/100>
「月の裏側」/恩田陸/幻冬社(幻冬社文庫)
昨日、明らかにこの本の影響と思うような気味悪い夢見ちゃったよ。夜中に飛び起きてしまった…。それはともかく。
これはこれですっきりしない結末だったのだけど(最近こんなのばっかり)、今度はミステリーとホラーの融合のような感じ。ずしんとくるような怖さがあるのに、ストレートにホラーとして突っ込んでこないところが、恩田陸の一筋縄ではいかない描き方だと。九州の柳川をモデルにしたと思う街で起こる謎の怪事件(言葉だぶってるか?)と、水郷都市の古い言い伝えとが、見てきたような郷愁感やじわじわとくる恐怖・葛藤などを呼びおこしてくるような。うーん、でも、まだよくわからない…。これじゃ感想になってないし。
<はてな年間100冊読書クラブ 036/100>