世界お茶まつり2004in静岡


 昨年に引き続き、お茶イベントのために静岡までやってきました。いろいろなイベントが目白押しで、一人では収集つかなくなるとまずいので、東京から友人Aちゃんを呼び寄せ同行願う。東京人と大阪人が静岡で会うのも変な気分。

世界の喫茶パビリオン・アジア民族の珍しいお茶

 チベットの「バター茶」、ミャンマーの「食べ茶」、ベトナムの「蓮茶」の順に一風変わったアジアのお茶習慣を味わう。

 バター茶にはまいった!友人Aちゃんは「酒のアテにはいけるかも」とかいってたけど、結構な量のバターをどっぷり入れて棒で攪拌してる姿には圧巻。コップの上には表面全体油が浮いてるし。試飲の一口サイズでも正直もてあましてしまいました。それでも、このお茶が大事な栄養源だとなると飲むんだろうなあ。うーん、不思議なお味。

 食べ茶ははっきり言って漬け物。ああ、そういえばあの某ペットボトルではありません。本当に日常的に食べるために作られているお茶です。製法も味もそんな感じ。それも、いろいろな豆類を混ぜて食べるので、ほんとうにこれこそ酒のつまみかも、と思ったり。ポリポリ。さっぱり味のお茶(飲むやつ)とともにいただいたので、良い感じでした。まあ、お茶という気はしないけど。

 蓮茶は超高級茶!ベトナム人感覚で100g2万円! 政府の農園で、5人の納付しか摘み取る許可がない、ある特殊な蓮の花1300本を使って、2週間毎日少しづつ花びらで香り付けをして初めてできあがるという、たいそう手間と時間のかかるお茶。今はなかなか自然着香ものの蓮茶はないそうで、めずらしいんですよーとのこと。といいつつ、私はフレーバーものが苦手なおかげで、「ふーん、こんなものか」といった感じ。ああもったいないかも。

世界の喫茶パビリオン・日本茶の世界・昭和茶屋「ぐり茶」


 ぐり茶とは昭和の時代にロシアなどの海外向けに生産されていた、ピンと針みたいな製茶された煎茶ではなく、最後の製法をこなしていない、ちょっと茶葉がカールしたようなお茶らしい(実際に輸出していたお茶はもっと質の低いものだったそうだけど)。
 一杯目はふつうに。全然普段飲む煎茶に劣らないお味。二杯目は、現地の人が飲むように、ミントを底に入れ、角砂糖を混ぜて飲む。めっちゃ甘そうなのにさほど甘みも感じなかったし、意外とさっぱりしたミントが合うなあというところ。まあ疲れもあって甘いのがおいしかったのかもしれないけど。

ワールドO-CHAメッセ「日本の銘茶・世界の銘茶展」

 シャトルバスで約10分の物販会場。特に目的もなく約2時間ほど、会場内を練り歩く。お茶を飲まされ、お茶を飲み、お茶をいただき、お茶を体験させて頂きました。自発的にお茶を買わなくてもお試しパックやらティーパックをもらったり、試飲はたくさん渡され、ちょいお茶酔い気味でしばらくはいらないかなーと思うぐらいでした。一番よかったのは八女・星野村の「星のしずく」という玉露。最近ひさびさにこれぞ本物の玉露だというお茶を飲みました。やっぱりこれを飲むと、ほんとに玉露ってたくさん飲むものでもないと思うんだよなあ。でも、たまにいただく濃縮旨みエキスがおいしいと思うし、茶殻にポン酢をかけて食べたらおいしかったのもびっくりしました。どんな茶葉でも食べられる訳ではないんですよーと言うのにも納得。

奇古堂・沈さんの台湾ECO茶教室(15:30〜16:20)


 沈さんのお茶も楽しく、一緒のお話も楽しい。一度、もう5年くらい前か、台湾の福華飯店地下のショップに行ったきりなのだけど、あのときの楽しかったのが忘れられなかったので、これは結構お目当てだった。何杯飲んでも、抽出時間を計らなくっても、どう飲んでもおいしく飲めるのはまさにECO茶と言う名にふさわしい、って思います。これが高くなければ最高ですけど、さすがにいいお茶だからできる芸だし、単価割りすると決して高くはないのですが。
 ちなみに、飲んだお茶は「'04 東方美人」「'04 春・梨山烏龍」「'94 陳年東方美人」、感想を一言で言うと「芳」「華」「熟」っていう感じか。東方美人が飲みたくってこの回(回によって茶葉の種類が違う)だったのだけど、梨山烏龍の爽やかさに一番驚いた。東方美人は意外とあっさり。でも、茶葉を買い損ねたので、どこかで今度いい東方美人を探さないとなー。

世界の喫茶パビリオン・日本茶の世界・室町茶屋「バタバタ茶」


 最後、友人Aちゃんの希望で、日本茶で締めることに。といっても普通の日本茶でなく、バタバタ茶という富山県の山間の村の風習の体験。一見プーアルのような黒い固まりのお茶(実際、黒茶という製法のものらしい)を、ふだんは囲炉裏にかけっぱなし、無くなったり濃くなったらお湯を足し、と鍋を用意し、コップに入れて特殊な茶筅でかき混ぜ、泡だらけにしたものを漬け物と一緒に飲む。泡立てているからか、プーアルほど濃い味でもなく、漬け物もおいしかったのでさっぱりといただけました。

本日の成果