<今日読んだ本>

●マッハの恐怖・続 マッハの恐怖/柳田邦男/新潮社(新潮文庫

マッハの恐怖 (新潮文庫)

マッハの恐怖 (新潮文庫)

続・マッハの恐怖 (新潮文庫)

続・マッハの恐怖 (新潮文庫)

 昨日から歯が本気で痛く、痛みをごまかす(?)ために一生懸命読んでた本。正編で昭和41年春の全日空羽田沖墜落・カナダ太平洋航空羽田空港炎上・BOAC空中分解墜落の3件、続編で昭和46〜47年の東亜国内航空ばんだい号函館墜落・日航ニューデリー墜落・日航機モスクワ墜落事件の3件を元に、原因追及とヒューマンエラーとは何かを探ったノンフィクション。結局感想と言えば、「昔はJALも落ちまくってたんだなあ」程度のバカくさいコメントだったりする私。いかん、頭がウニだ。
 前に大韓航空の本の時にも思ったけど、昔(昭和50年代ぐらいかなあ)なんて、技術(飛行じゃなくフェイルセーフ面での)なんてまだまだ未熟なモノを、ほとんど人的操作(パイロットとかね)でまかなってたんだなあ、と。冷静に考えると、何百人もの命が数人の手に掛かってるのに、実際は「半分、運」のような世界だったというのも不思議というより問題なもの。事故が起こるたびに「パイロットの操縦ミス」という言葉が流れるが、そんなにすべてがパイロットの腕のみに頼るものではないのではないだろうか。ま、今では少しは状況も違うだろうけど(何せ30年以上前の話だ)。でも、「人間はミスをするもの」なのだから、「『ミスをしてはいけない』ではなく、『ミスをカバーできるよう』システムなどを考える」必要がある、という論理は今でも生きてると思う。
 ただ「面白い」だけではないモノを、一連の柳田ノンフィクションで教えられる気分。あー、もちろん流されるのではなく、自分で取り込んで吟味しないとね。